どなたでもお気軽にご見学、お参りいただけます、寺務所までお声がけください。
数多くの仏像がお祀りされていますので、僧侶がわかり易くご案内いたします。
(拝観料などは頂きません)
本堂では、右手に胎蔵界曼荼羅、左手に金剛界曼荼羅の絵図をお祀りし、この2対によって両界曼荼羅と言われる仏教の世界観を表しています。
久光院の御本尊である弥勒菩薩像と弘法大師像をお祀りし、その頭上は金色に輝く天蓋で飾っています。
さらにその両側には金剛界大日と胎蔵界大日という2対の大日如来像を配置するなど、立体曼荼羅ともいえる世界が広がっています。
ご法事や行事の際にはぜひ、自分の心を見つめる機会として、曼荼羅や諸仏像の前で静かに手を合わせてみてください。
本尊弥勒菩薩像(ほんぞんみろくぼさつぞう)
降三世明王像(ごうさんぜみょうおうぞう)
真言宗では、故人を西方極楽浄土ではなく、弥勒菩薩の浄土である“弥勒浄土”へ導くことが葬送儀礼の精神です。
そのため久光院では鎌倉期作弥勒菩薩像を御本尊としています。
その隣にあるのは、過去、現在、未来の煩悩を取り除くと言われる降三世明王像です。
弘法大師像(こうぼうだいしぞう)
唐から密教をもたらした、真言宗の開祖である弘法大師。誰もが知っている平安時代初期の高僧である弘法大師の像を中央奥の弥勒菩薩前面に配置しています。
これは釈迦入滅56億7000万年後に、弥勒菩薩とともに弘法大師が復活するという言い伝えに基づいています。
金剛界曼荼羅(こんごうかいまんだら)
本堂の左手に祀っている大日如来の智慧の世界を表現した金剛界曼荼羅の絵図。背後から光を照らしているため、その細部までも浮かび上がって見えます。
金剛界曼荼羅には、三段三列の九つの曼荼羅=九会があるため、九会曼荼羅(くえまんだら)とも呼ばれます。
欄間彫刻(らんまちょうこく)
通風や採光のために設けられた欄間に彫刻を施した欄間彫刻。
桃山時代から江戸中期に最も栄え、寺社などの室内装飾として欠かせないものとなりました。
久光院本堂の欄間彫刻は、雲龍が立体的に彫刻された見事な仕上がりで先人の偉業に驚かされます。
釈迦涅槃像(しゃかねはんぞう)
阿弥陀聖衆来迎図(あみだしょうじゅらいごうず)
釈迦が弟子たちに見守られて、80歳で北を枕に息を引き取られたお釈迦様の等身大の像。
その後ろには阿弥陀様が25の菩薩を従えてお釈迦様を極楽浄土へ迎えに来る様子を描いています。
千手千眼観音(せんじゅせんがんかんのん)
千の手と眼によって、どんな人でも漏らさず救済する観音様の広大無限の慈悲の心を表した観音様。
久光院の千手千眼観音のように、千本以上の手を持つ像は国内でも非常に貴重です(実際には1042本)。また、掌に目があることも特徴の一つとなっています。
聖観音像(しょうかんのんぞう)
今から千年以上前の藤原期作と言われる、久光院の仏像の中で最も歴史のある聖観音像。千手観音や十一面観音など、さまざまな姿に身を変えて救いの手を差し伸べると言われています。
ぜひ間近でご覧いただき、積み重ねた歳月の奥深さをご堪能ください。